入社時の頃をふりかえって

「就職決まった。生産設計図の会社」「生産設計図って？」両親から、友人から、繰り返しそんな質問を受けました。生産設計図って何だろう。知らない人の方が多いです。
生産設計図というものに興味を持ったのは就職を意識してからでした。授業のトレース用に簡素化されたものではなく、ちゃんとした生産設計図というものを目にしたのは就職してからです。生産設計図とは何か。入社したばかりの頃は『設計図を現場で使う図面に直したもの』という認識でした。一言で表すならそうですが、実際働き出すと『現場で使える図面にするには何が必要か』まで知ることが出来ます。入社したばかりの頃はそんな事に気づき始めた頃でした。

私の仕事

ホテル・住宅・商業の入った複合施設に携わっています。経験する現場常駐の仕事としては二つ目です。今の現場は施工が始まる前から図面のチェック修正作業を進めていました。着任して一年以上の月日が流れていますが、躯体は鉄筋がむき出しで、まだまだこれからの現場です。
数年にわたり一つの大型物件に携わることもあれば、短いスパンで渡り鳥のように現場を異動することもあります。『今』建てられている物件の仕事なので選べるものでもないのですが、どちらに転んでも良い経験になると思います。

学生さんへのメッセージ

2020年を乗り越えて就職する世代の皆さんは、大変な時期に自分の番が回ってきてしまったと思うことでしょう。しかし、ペストと同じ頃にルネサンスの時代は到来しました。疫病のあとに文化は興り、文化が栄えれば新たな建物が建つものです。21世紀の『建築論』を確立するのは私たちです。私たちと一緒によいものを作っていきましょう。